好きな歌

匿名の檻




デリカシーもクソもない世の中になったよ

指先で人が殺せる時代になったよ

代償は必ずお前に返ってくるから

せいぜい楽しみに待っときな


「匿名」という名の檻の外から

振りかざされた刃たちは

容赦なく私を斬り刻んだ




あなたには「大切な人」はいますか?

自分よりも「大事な人」はいるのでしょうか?


いとも簡単に傷つけた

あの子も確かに誰かにとっての

「大事な人」だったのに



デリカシーもクソもない時代になったよ

指先で人が殺せる時代になったよ

代償は必ずお前に返ってくるから

せいぜい楽しみに待っときな



見せてくれよ 誰かの血で染まったその両手を

見せてやろう 傷ついて血まみれの心を



これ以上 ダサい卑怯者 にならないでよ

手遅れになる前に


事の真相は 誰にも分からないのに

さも全てを分かったような顔をして


吊るし上げて 一斉に袋叩きにする

それを暴力と思わない

腐った脳みそこそが 暴力である


救いようのない惨い世の中になったよ

手を下さずに人が殺せる時代になったよ



目を背けんな 裁かれることのない重罪に

常識も慈悲もないお前らに


表現の自由とか 馬鹿げた思想を

語る権利はない



「人殺し」



見せてくれよ 黒く汚れきったその両手を

見せてやろう 消えてしまいそうな心を


罪のない命に

終止符を打たせないでよ


気づいてくれよ





うぴ子 「匿名の檻」
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