【短編】Love Love Love……
「ゆきが……たくさんふったら……
 ぼくのところにも……さんたさん、くるかな……?
 わるいこ……だから、だめかな……?」

 舞い落ちる雪の中で。

 だんだんと冷たくなっていくアフダルのカラダを。

 ウルジュワーンが。

 マリーが。

 スィビャーが抱きしめた。

「……アフダルは、サンタさんに何をお願いするの?」

 マリーの声に。

 アフダルは、微笑んだ。

「……ふふふ……
 ……こむぎこと……はちみつ。
 しすたーに……ぱんけーきをつくって……もらって……
 ……みんなで……たべよ……」

「大丈夫よ。
 アフダルは、わるいこなんかじゃないわ!
 サンタさん、必ずくるわよ……!
 だから、明日の朝こそは。
 はちみつの一杯かかった、特別おいしいパンケーキを焼きましょう。
 だから、アフダル。
 ……アフダル……?」




 アフダルは、嬉しそうに笑うと。







 最後の呼吸をやめて。









 はしばみ色の、瞳を閉じた。











 ……永遠に。




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