悪役令嬢は王子との秘密の双子を育てています 〜見つかったので処刑されるかと思いましたが、なぜか溺愛されました〜
しかし次の日の朝、フェルディナンド王子は衝撃的なことをモーリスから告げられる。
シュトルツ公爵家からの連絡が早朝に入り、メリアンが行方不明になっているとのことだった。その時のフェルディナンド王子の頭の中には『誘拐』の二文字しか無かった。心配と不安に駆られた。メリアンに何かあったのではないかと想像するだけで、胸が張り裂けそうだった。
今すぐにでも、メリアンを探しに行きたいと、捜索準備を始め、騎士団と共に王都中を駆け巡ったが、メリアンの行方は分からなかった。夕方が近くなり、国の各地から貴族たちが集まる自分の誕生日を祝う舞踏会を欠席するわけにもいかず、準備のため宮殿に戻らなくてはならなかった。もっともそれはエリオットに説得されたからであったが・・・。そんな自分に出来ることは、絶対的な信頼を寄せる自分の騎士団に後を任せることだけであった。兄であるハンネス王子に事情を話すと、ハンネス王子の騎士団の半数も協力してくれることに。しかし、大人数で捜索しても、まったく手がかりが見つからないまま、時間だけが過ぎ、舞踏会が始まる直前になっても、メリアンがどこにいるのか分からずじまいだった。
舞踏会にはたくさんの貴族たちが集まり、自分の誕生日を祝っていたが、フェルディナンド王子は気が気ではなかった。会場の華やかさや華美な衣装など、何もかもが今の王子にとっては空虚なものだ。しかし、メリアンが行方不明なことはまだ公にはされておらず、誰にも悟られぬよう、懸命に振舞うことしかできない。本来、婚約者としてメリアンは、この場にいるはずなのに、いない。そのことを聞かれては、「ちょっと体調を崩しておりまして」と嘘をつくしかなかった。
そして、舞踏会が終わり、自室に戻ると、騎士団からの報告が待っていた。それは期待していたものではなく、どこを探してもメリアンは見つからなかった、というものだった。フェルディナンド王子はその報告を聞き、やっと自由になった自ら、再び騎士団とともに探索に出ることに決めた。
夜の王都は賑やかだ。あらゆる店や、宿を回った。けれど、誰からも、目撃情報すらもらうことは出来なかった。
(メリアン、お前は一体どこにいるんだ・・・)
次の日、フェルディナンド王子は騎士団を連れ、メリアンの実家へ訪れ、彼らの協力を得ながら情報を調べ尽くし、少しでも手がかりがないか探した。
シュトルツ公爵家からの連絡が早朝に入り、メリアンが行方不明になっているとのことだった。その時のフェルディナンド王子の頭の中には『誘拐』の二文字しか無かった。心配と不安に駆られた。メリアンに何かあったのではないかと想像するだけで、胸が張り裂けそうだった。
今すぐにでも、メリアンを探しに行きたいと、捜索準備を始め、騎士団と共に王都中を駆け巡ったが、メリアンの行方は分からなかった。夕方が近くなり、国の各地から貴族たちが集まる自分の誕生日を祝う舞踏会を欠席するわけにもいかず、準備のため宮殿に戻らなくてはならなかった。もっともそれはエリオットに説得されたからであったが・・・。そんな自分に出来ることは、絶対的な信頼を寄せる自分の騎士団に後を任せることだけであった。兄であるハンネス王子に事情を話すと、ハンネス王子の騎士団の半数も協力してくれることに。しかし、大人数で捜索しても、まったく手がかりが見つからないまま、時間だけが過ぎ、舞踏会が始まる直前になっても、メリアンがどこにいるのか分からずじまいだった。
舞踏会にはたくさんの貴族たちが集まり、自分の誕生日を祝っていたが、フェルディナンド王子は気が気ではなかった。会場の華やかさや華美な衣装など、何もかもが今の王子にとっては空虚なものだ。しかし、メリアンが行方不明なことはまだ公にはされておらず、誰にも悟られぬよう、懸命に振舞うことしかできない。本来、婚約者としてメリアンは、この場にいるはずなのに、いない。そのことを聞かれては、「ちょっと体調を崩しておりまして」と嘘をつくしかなかった。
そして、舞踏会が終わり、自室に戻ると、騎士団からの報告が待っていた。それは期待していたものではなく、どこを探してもメリアンは見つからなかった、というものだった。フェルディナンド王子はその報告を聞き、やっと自由になった自ら、再び騎士団とともに探索に出ることに決めた。
夜の王都は賑やかだ。あらゆる店や、宿を回った。けれど、誰からも、目撃情報すらもらうことは出来なかった。
(メリアン、お前は一体どこにいるんだ・・・)
次の日、フェルディナンド王子は騎士団を連れ、メリアンの実家へ訪れ、彼らの協力を得ながら情報を調べ尽くし、少しでも手がかりがないか探した。