悪役令嬢は王子との秘密の双子を育てています 〜見つかったので処刑されるかと思いましたが、なぜか溺愛されました〜
そのことはメリアンも覚えていたようで、フェルディナンド王子が「私にはくれないのか?」と言うと、
「あなたのお口には合わないと思いますので。」と控えめに言った。
そんな二人の事情を知らないルカは、両手に持っていた一つを王子に手渡す。
「おかあさんのクッキー、おいしーよ。」
「たべてたべて。」
王子はそのクッキーを受け取り、口に運んだ。
「お・・・うまい!」
見た目だけではなく、味も、あの頃とは違い、美味しかった。
メリアンは王子の言葉に、安心し、嬉しそうな笑顔を浮かべた。子供たちも自分たちが手渡したクッキーが王子に喜ばれたことに満足そうな顔をしていた。子供たちはクッキーを思う存分に食べると、その場から離れ、ポニーと触れ合いに行った。もうすっかり仲良しだ。エリオットは、子供たちについてく。
メリアンと二人になると、フェルディナンド王子は心の内を伝えた。
「お前の子供たちへの愛を通じて、お前の愛情を客観的に見ることが出来る今、私はお前の数々の愛情を蔑ろにしていたのだと気付かされる。」
「私も同じです。けれどこれまでの私たちの歴史が、今の私たちを繋げてくれていると思います。それぞれの過ちや苦労を乗り越えて、今日まで続いてきた愛だと。」
二人は互いに深い視線を交わし、手を握り合った。最近は少しでも甘い時間があると盛り上がってしまう。
「切り上げよう。二人きりになりたい。」
王子はメリアンの耳元で囁く。
「あなたのお口には合わないと思いますので。」と控えめに言った。
そんな二人の事情を知らないルカは、両手に持っていた一つを王子に手渡す。
「おかあさんのクッキー、おいしーよ。」
「たべてたべて。」
王子はそのクッキーを受け取り、口に運んだ。
「お・・・うまい!」
見た目だけではなく、味も、あの頃とは違い、美味しかった。
メリアンは王子の言葉に、安心し、嬉しそうな笑顔を浮かべた。子供たちも自分たちが手渡したクッキーが王子に喜ばれたことに満足そうな顔をしていた。子供たちはクッキーを思う存分に食べると、その場から離れ、ポニーと触れ合いに行った。もうすっかり仲良しだ。エリオットは、子供たちについてく。
メリアンと二人になると、フェルディナンド王子は心の内を伝えた。
「お前の子供たちへの愛を通じて、お前の愛情を客観的に見ることが出来る今、私はお前の数々の愛情を蔑ろにしていたのだと気付かされる。」
「私も同じです。けれどこれまでの私たちの歴史が、今の私たちを繋げてくれていると思います。それぞれの過ちや苦労を乗り越えて、今日まで続いてきた愛だと。」
二人は互いに深い視線を交わし、手を握り合った。最近は少しでも甘い時間があると盛り上がってしまう。
「切り上げよう。二人きりになりたい。」
王子はメリアンの耳元で囁く。