悪役令嬢は王子との秘密の双子を育てています 〜見つかったので処刑されるかと思いましたが、なぜか溺愛されました〜

 そうして一行は王宮に戻った。子供たちはメイドに預けられ、風呂に入れさせられる中、メリアンは王子に手を引かれ、王子の寝室へ。寝室のドアをさっと閉められ、一秒でも待てないと、王子はメリアンを担ぎ上げ、ベッドへと連れていく。

 ベッドに横たわるメリアンを見つめながら、フェルディナンド王子は彼女の髪をそっと撫で、優しい眼差しで微笑んだ。メリアンも王子の瞳を見つめ返し、心から愛しいと感じるその瞳に溶け込んでいく。

 王子はメリアンに優しくキスをし、その後頬、首筋、肩へとキスを続けていった。彼女もまた王子を抱きしめてキスを交わす。

 メリアンは王子の胸に手を伸ばし、その温もりを感じた。王子はメリアンの繊細な指先に触れ、彼女の柔らかさに酔いしれる。

「愛してる、メリアン。」
「私も、愛しております。」

 そして二人は深く身体を重ねた。

 欲情が冷めても愛情は変わらない。終わっても、まだ繋がっていたくて手を握り合った。

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