いつどこで誰が何をした


「兄さん…プログラムの解除、できるんだよね」
久遠さんが不安そうに聞いた。
「……正直成功するかはわからない。でも、やれることはやってみよう」
綾人さんは再びパソコンの前に行き、何やら操作しだす。


「ひかるさん、大丈夫ですからね。絶対死なせませんから」
久遠さんが僕の手を握った。
「絶対大丈夫、絶対大丈夫だ…」
花里が自分に言い聞かせるようにぶつぶつと言っている。
「ひかる、今はとにかく生きることだけを考えろ」
枕崎が僕の背中を叩いた。

「ひかる……頼むから…死なないで」
「祐樹…大丈夫だよ。死なないから」
何の根拠もないのに、ただ目の前の親友を安心させたくてそう言った。
何の根拠もないのに、何故か…僕ははっきり言えた。

「僕は、死なないよ」



「みんなの血を少し借りることになるけど…うまく行けばそのゲームとやらを終わらせられる。
Mo153を作ったのは他でもない私達だ。止められるとしたら僕しかいない」
綾人さんはパソコンの画面から目を離さず、そう言った。

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