いつどこで誰が何をした


「ひかる…?大丈夫か?」
「戻ろう東坡」
「え、あ…おう」

屋上に背を向けて歩き出す。
決して、ゆるくはない歩度で。


と、屋上の扉のところにいくつかの制服が見えた。

「あれ、みんな」
「…ひかる」
僕のグループのメンバーが揃っていた。
なんとも言えない顔で僕を見ている。


「知ってると思うけど祐樹が死んだよ」
「……ひかる、大丈夫か?」
枕崎が中身のない言葉をかける。
とりあえず出した声って感じ。

「僕がここで項垂れてやる気を無くしたら、祐樹の死の意味がなくなる。だから、大丈夫だよ」
「……そう、か…」
「行こう。そろそろゲームも終盤だ。そうだろ?」
「え?」
「……」


なあ、そうだろ?

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