いつどこで誰が何をした


翌日


いい天気だ。
すごくいい天気。

見上げた空は雲ひとつなく、まるで絵の具で塗りつぶしたような真っ青な空。
踏みつけるとパシと音を立てる枯葉の絨毯を見ると、あの全てが始まった日からあまり時間が経っていないんだなぁと思う。

枯れ木の間から見える白い校舎。

今日も…帰ってこられるといいな。



「ひかるー!」


聞き慣れた声に名前を呼ばれ、思わず勢いよく振り向く。
「…ああ東坡。おはよ」
「なんだよその顔。克馬じゃねぇぞ」
はは、バレてた。
一瞬間違えた。


「なぁ本当に今日が最終決戦なのか」
「そうだよ」
「…犯人は小塚なのか?」
「さあね。聞いてみればわかるよ」
「……お前知ってるんだろ」
東坡が不審に僕の顔を見る。

「なんで言わねぇんだよ」
「僕が特定の名前を言ったら、東坡そいつのこと殺すでしょ」
「…殺す」
「だからだよ。もし間違ってたらどうするんだよ」
まあ、間違ってないと思うけど。
「んだよ」


11月4日
今日はちょっと肌寒い。

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