いつどこで誰が何をした
スマホを置いてソファに横になる。
んー…
気になることがある。
このゲーム…多分協力すれば死人を出さないことなんて簡単なはずなんだ。
全員が同じ内容にすることが不可能だったとしても
『何をした』を慎重に選べばそうそう難しい内容にはならない。
それなのに…野々村が死んだ後
『殴った』と『泳いだ』が選出されている。
命がかかってるって分かってるんだったら、もっと簡単なものにできるはずだ。
『歩いた』とか『ジャンプした』とか
そういう言葉で溢れていれば難易度の高い文章はできない。
今回の『泳いだ』
誰かが入力したのだろうけど…
なぜそんな言葉を選んだのか。
歩いたやジャンプしたでもおそらく無効内容にはならないはずなのに。
だったら…なぜ…?
考えられるとしたら…
一つ、簡単すぎる内容は無効になってしまう可能性
二つ、ランダムではなく、犯人が選んでいる可能性
三つ、犯人以外でこのゲームを楽しんでいる人間がいる可能性
ルーズリーフに考えられる可能性を書き出した。
二つ目の可能性はあり得る。
無効内容なんて作ってるくらいだから、このゲームはかなり犯人の都合で左右される。
でも、もしそうじゃなかったら…?
三つ目の可能性だったら?
犯人以外でこのゲームを楽しんでいる人間がいるのだとしたら…?
それって
いやそれ…すごく…
ピロン!
あ
悶々としていたら21時になっていたみたいだ。
静かな家に通知音が響く。
結局何もわからないので、思考を放棄してスマホを開けば勝手に画面が立ち上がる。