初めての恋はあなたとしたい
「美花ちゃんと食べるとご飯が美味しく感じるよ。遠慮しないでどんどん食べよう。俺も箸が進むよ」
たっくんはそう言うと、先ほど食べた魚をもうひとつ欲しいと追加で頼んでいた。
私は今の状況に今更ながら食べ物が喉を通らなくなってしまった。
「ごめん、俺が余計なこと言った?」
箸が止まってしまった私を覗き込む。
なんて整った顔何だろう。
改めてたっくんの顔を見ると、子供の頃にお兄ちゃんのように思っていた雰囲気は消え、今は体つきもガッチリして、顔つきも精悍だ。幼さは消え、少し彫りの深い顔にシャープな輪郭はまるでモデルのよう。仕事の時は髪を後ろに流しているが、さっき食堂で話した時とは違い、髪の毛は下ろされていてプライベートな雰囲気が何とも言えずカッコいいとしか言いようがない。
ぼうっと見張れてしまっていたら口の中に何か入れられた。
ハフハフ……
「エビとレンコンだって」
熱いやら、美味しいやら、恥ずかしいやら……。私が慌てているのを見てたっくんは笑う。
「やっと美花ちゃんらしいよ」
私らしい……か。
きっとネットになっていたあの綺麗な人はこんなふうに食べ物に夢中になって会話を忘れたり、好きな人の前でバクバクと食べないんだろうな。
なんだか情けないけど、でもこれが私。
たっくんのことが大好きだけど、たっくんの隣に立てる自信なんてない。いくら好きでもそれだけじゃダメだった。後悔したくないから告白しようと思ったけど、こんな私じゃ妹だと思っていたと言われるのが目に見えている。やっぱり影ながら、会社の末端での仕事だけど少しでも彼の役に立てるよう頑張ろうと人知れず失恋した。
たっくんはそう言うと、先ほど食べた魚をもうひとつ欲しいと追加で頼んでいた。
私は今の状況に今更ながら食べ物が喉を通らなくなってしまった。
「ごめん、俺が余計なこと言った?」
箸が止まってしまった私を覗き込む。
なんて整った顔何だろう。
改めてたっくんの顔を見ると、子供の頃にお兄ちゃんのように思っていた雰囲気は消え、今は体つきもガッチリして、顔つきも精悍だ。幼さは消え、少し彫りの深い顔にシャープな輪郭はまるでモデルのよう。仕事の時は髪を後ろに流しているが、さっき食堂で話した時とは違い、髪の毛は下ろされていてプライベートな雰囲気が何とも言えずカッコいいとしか言いようがない。
ぼうっと見張れてしまっていたら口の中に何か入れられた。
ハフハフ……
「エビとレンコンだって」
熱いやら、美味しいやら、恥ずかしいやら……。私が慌てているのを見てたっくんは笑う。
「やっと美花ちゃんらしいよ」
私らしい……か。
きっとネットになっていたあの綺麗な人はこんなふうに食べ物に夢中になって会話を忘れたり、好きな人の前でバクバクと食べないんだろうな。
なんだか情けないけど、でもこれが私。
たっくんのことが大好きだけど、たっくんの隣に立てる自信なんてない。いくら好きでもそれだけじゃダメだった。後悔したくないから告白しようと思ったけど、こんな私じゃ妹だと思っていたと言われるのが目に見えている。やっぱり影ながら、会社の末端での仕事だけど少しでも彼の役に立てるよう頑張ろうと人知れず失恋した。