初めての恋はあなたとしたい
拓巳サイド
ふたりきりで食事をして本当に楽しかった。
いつまでもこの時間が続けばいいと本気で思うくらい、彼女の魅力に惹かれている。
仕事を始め、こっそりと様子を見ていたが元来の真面目な性格もあり職場での評判は良かったので安心していた。
やっと仕事が落ち着いたであろう時期を見計らって、祐樹と3人で食事をした。
本当は美花ちゃんだけを誘いたかったが、断られるのが怖かった俺は、つい祐樹にも声をかけた。
むしろ祐樹に先に声をかけ、美花ちゃんに就職祝いを渡したいから、と誘ってもらった。
関係を変えたいと思っていてもヘタレな俺は美花ちゃんに対して一歩踏み出せない。
そんな俺に気がついているのか、いないのか祐樹は時折俺を見て小さくため息をついているのに気がついていた。俺の気持ちを兄としては後押しするわけがない。けど、ヘタレな俺に呆れてもいるのだろう。
そんな時、美花ちゃんの周りにいる男の話を聞いて焦った。知り合いだと言うが、花形のパイロットから管制官、整備士、それに事務職の同期と周りには男だらけだった。
祐樹にも初耳だったようで、ふたりで問い詰めるが、ただの知り合いだと話を終わらせられた。けれどその中でもよく話をしている夏木くんとパイロットの曽根くんは要注意だと思った。
そう思った翌日、早速スペインチームの出迎えに空港へ行くとすぐに彼女を見つけた。副社長という立場から公の場では気軽に声をかけるわけには行かない。目線の端に彼女をとらえたまま、俺はチームを会見会場へと案内した。
会場に入る直前、目の端にいた彼女の隣に笑って立つ、パイロット姿の男性ふたりが見えた。なんだか楽しそうで、特に肩のラインが4本見える彼は彼女に気があるように見えた。思わず足が向こうに向きそうになったが、別れたのを見てなんとか思いとどまった。
はぁ、とこっそりため息をつくと改めて表情を引き締め仕事にあたった。
いつまでもこの時間が続けばいいと本気で思うくらい、彼女の魅力に惹かれている。
仕事を始め、こっそりと様子を見ていたが元来の真面目な性格もあり職場での評判は良かったので安心していた。
やっと仕事が落ち着いたであろう時期を見計らって、祐樹と3人で食事をした。
本当は美花ちゃんだけを誘いたかったが、断られるのが怖かった俺は、つい祐樹にも声をかけた。
むしろ祐樹に先に声をかけ、美花ちゃんに就職祝いを渡したいから、と誘ってもらった。
関係を変えたいと思っていてもヘタレな俺は美花ちゃんに対して一歩踏み出せない。
そんな俺に気がついているのか、いないのか祐樹は時折俺を見て小さくため息をついているのに気がついていた。俺の気持ちを兄としては後押しするわけがない。けど、ヘタレな俺に呆れてもいるのだろう。
そんな時、美花ちゃんの周りにいる男の話を聞いて焦った。知り合いだと言うが、花形のパイロットから管制官、整備士、それに事務職の同期と周りには男だらけだった。
祐樹にも初耳だったようで、ふたりで問い詰めるが、ただの知り合いだと話を終わらせられた。けれどその中でもよく話をしている夏木くんとパイロットの曽根くんは要注意だと思った。
そう思った翌日、早速スペインチームの出迎えに空港へ行くとすぐに彼女を見つけた。副社長という立場から公の場では気軽に声をかけるわけには行かない。目線の端に彼女をとらえたまま、俺はチームを会見会場へと案内した。
会場に入る直前、目の端にいた彼女の隣に笑って立つ、パイロット姿の男性ふたりが見えた。なんだか楽しそうで、特に肩のラインが4本見える彼は彼女に気があるように見えた。思わず足が向こうに向きそうになったが、別れたのを見てなんとか思いとどまった。
はぁ、とこっそりため息をつくと改めて表情を引き締め仕事にあたった。