色彩わるつ。





「上から見ると、また違っていいな」

「……もっと綺麗だよね」

 丘の上のスペースには人がチラホラいて、空いていた角のスペースに、手を繋いで立つ。

 さっきは咄嗟にどういうつもりなのか、と聞こうとしたが、今は違う。

「俺さ、キホが好きなんだ」

「……私を?」

「引かれるかもしれないけど、ミユキが卒業した小三からずっと好きだった」




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