色彩わるつ。






~南方伍一~

「キホちゃんと、伍一がねぇ……」

「んだよ、何回同じこと言ってんだよ」

 夏休み、午後の部活を終えて帰った俺を、ミユキは改めたようにジロジロ見てきた。

「ふーん、伍一が、キホちゃんをねぇ……」

 キホから事実を聞いたミユキだが、両親にバレるのはハズすぎて、俺から口止めしている。

 だから、俺はミユキによくこき使われていた。

「ふーん」

「うぜぇ」

「キスしたの?」




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