君がくれた無垢な愛を僕は今日も抱きしめる
亮平の隣に乗り込んだ陽茉莉はカチンとシートベルトを締めた。そのタイミングを見計らって亮平の手が伸びてくる。ぐっと握られ陽茉莉は視線を亮平へ向けた。
「陽茉莉、今日はありがとう」
「こちらこそ。とっても楽しかったです」
「うん、楽しかった。でもそれだけじゃなくて、なんていうか、陽茉莉と出会えてよかったというか」
今まで感じたことのないあったかい気持ちに、亮平はずっと心が満たされている。それを陽茉莉に伝えたいのだが、上手い言葉がみつからない。
「亮平さん、私たちってお付き合いするんですよね?」
「え? あ、ああ、もちろん。俺はそのつもりだけど」
「よかったぁ」
「え、なに?」
「だって夢みたいなんだもん。花火のときからずっと夢を見ているみたい」
「……俺の方こそ」
まさか陽茉莉から告白されるとは夢にも思わなかった。
それに自分の気持ちも。
誰かと付き合おうだなんて、亮平は懲りていたはずなのに。
「本当に、ありがとう」
心からの感謝を伝えれば、陽茉莉はニッコリと笑った。
可愛くて愛おしい。
どうしようもなくわき上がる感情が爆発しそうだ。
「陽茉莉のこと、大切にする」
「嬉しい。私も、亮平さんのこと大切にするね」
繋いでいた手の指と指を絡め合う。
お互いを感じるように、指の先まで神経を研ぎ澄ませて。
それだけでは物足りない気がしたけれど、長谷川が運転する車ということもあってなんとなく自重した。それは大人だからでもわきまえていたからでも、なんでもなくて、ただ単に急に照れくさくなってしまったというだけなのだが。
それでも手のひらから伝わるお互いの体温を感じるだけで、幸せすぎて胸がいっぱいになった。
「次はどこへ行く?」
ぽつりと陽茉莉が聞く。
「映画も行きたいし、水族館や動物園もいいよね。私意外と寺社仏閣巡りとかも好きなんだけど」
「そうだな。今度は俺が運転しようか」
「えっ、亮平さん運転できるの?」
「できるよ。足じゃなくて手を使って運転するんだ。まあ、普段は長谷川さんに乗せてもらってばかりだから、ちょっと練習しておくよ」
「うわぁぁ、楽しみっ」
ぴょんぴょんと弾まんばかりに喜ぶ陽茉莉に亮平も自然と笑顔になる。
陽茉莉がくれる無垢な笑顔が亮平の心をあたたかく照らし、そしてまた陽茉莉も亮平から優しさをもらう。
柔らかな空気が二人を包み、心が安らいでほっとする。希望に満ちた心地がするのは陽茉莉が隣にいてくれるからだろうか。
「陽茉莉、好きだよ」
彼女だけに聞こえる声で囁けば、薄暗い車内の中でもよくわかるくらいに陽茉莉が満面の笑顔になったのがわかった。
いつまでも一緒にいたい。
そう思えるくらい大切で愛しい人を見つけたのだと、亮平は改めて感じる。
心がほわほわとまるで甘い綿菓子に包まれているような感覚に、ちょっぴりくすぐったくなった。でもそれがとても心地良いのだと、大声で叫びたいくらいに亮平の心は満たされたのだった。
「陽茉莉、今日はありがとう」
「こちらこそ。とっても楽しかったです」
「うん、楽しかった。でもそれだけじゃなくて、なんていうか、陽茉莉と出会えてよかったというか」
今まで感じたことのないあったかい気持ちに、亮平はずっと心が満たされている。それを陽茉莉に伝えたいのだが、上手い言葉がみつからない。
「亮平さん、私たちってお付き合いするんですよね?」
「え? あ、ああ、もちろん。俺はそのつもりだけど」
「よかったぁ」
「え、なに?」
「だって夢みたいなんだもん。花火のときからずっと夢を見ているみたい」
「……俺の方こそ」
まさか陽茉莉から告白されるとは夢にも思わなかった。
それに自分の気持ちも。
誰かと付き合おうだなんて、亮平は懲りていたはずなのに。
「本当に、ありがとう」
心からの感謝を伝えれば、陽茉莉はニッコリと笑った。
可愛くて愛おしい。
どうしようもなくわき上がる感情が爆発しそうだ。
「陽茉莉のこと、大切にする」
「嬉しい。私も、亮平さんのこと大切にするね」
繋いでいた手の指と指を絡め合う。
お互いを感じるように、指の先まで神経を研ぎ澄ませて。
それだけでは物足りない気がしたけれど、長谷川が運転する車ということもあってなんとなく自重した。それは大人だからでもわきまえていたからでも、なんでもなくて、ただ単に急に照れくさくなってしまったというだけなのだが。
それでも手のひらから伝わるお互いの体温を感じるだけで、幸せすぎて胸がいっぱいになった。
「次はどこへ行く?」
ぽつりと陽茉莉が聞く。
「映画も行きたいし、水族館や動物園もいいよね。私意外と寺社仏閣巡りとかも好きなんだけど」
「そうだな。今度は俺が運転しようか」
「えっ、亮平さん運転できるの?」
「できるよ。足じゃなくて手を使って運転するんだ。まあ、普段は長谷川さんに乗せてもらってばかりだから、ちょっと練習しておくよ」
「うわぁぁ、楽しみっ」
ぴょんぴょんと弾まんばかりに喜ぶ陽茉莉に亮平も自然と笑顔になる。
陽茉莉がくれる無垢な笑顔が亮平の心をあたたかく照らし、そしてまた陽茉莉も亮平から優しさをもらう。
柔らかな空気が二人を包み、心が安らいでほっとする。希望に満ちた心地がするのは陽茉莉が隣にいてくれるからだろうか。
「陽茉莉、好きだよ」
彼女だけに聞こえる声で囁けば、薄暗い車内の中でもよくわかるくらいに陽茉莉が満面の笑顔になったのがわかった。
いつまでも一緒にいたい。
そう思えるくらい大切で愛しい人を見つけたのだと、亮平は改めて感じる。
心がほわほわとまるで甘い綿菓子に包まれているような感覚に、ちょっぴりくすぐったくなった。でもそれがとても心地良いのだと、大声で叫びたいくらいに亮平の心は満たされたのだった。