ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
ベルもアイザックもレイラの纏う空気で感情を察してしまうようだが、ルーカスはそれが得意ではなかった。レイラの纏う空気を全て美しいと変換してしまうポンコツだからだ。
だが苦心したルーカスは、筆談を取り入れた。
以前、図書館でした筆談でいい結果が出たからだ。ポンコツルーカスは、ルーカスなりに、レイラと意思疎通を図りたいと努力していた。ひどく鈍いのが玉に瑕ではあるが、今までのルーカスとは一味違うのだ。
ルーカスに紙を出されたレイラはペンを取った。またしばらく考え込むが、ルーカスは辛抱強く待った。
レイラに見惚れているためにいくらでも時間を待てる。返事を急かすことがないのが唯一、ルーカスがレイラと相性がいいところだ。
『アイザックが怖い時があります』
「アイザックが?」