ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
レイラの秀麗な顔が夕日に照らされて神々しささえにじみ出る。立ち止まったレイラが動き出すのをルーカスはじっと待った。
レイラがじっとルーカスを見ている時は何か言いたいことがあるのだ。
うまく言えないことがほどんどだが、一生懸命考えているのだとルーカスは理解できるようになっていた。目も見れなかったころとは違うのだ。
レイラが勇気を振り絞って口を開く。本日一日分の燃料を注いだ一文だ。
「これ、お相手していただけませんか?」
一日デートして、今日初めて聞いたレイラの声だった。
「これ?」
ルーカスがレイラの意図を汲みたくてレイラに一歩近づいてこれの正体を探った。
レイラがずっと胸に抱きしめていた赤い交換日記をルーカスに差し出す。
ルーカスは目を丸くして首を傾げた。
「交換日記を、俺と?」