ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
ルーカスなら気づくだろう程度に瞬きを増やしたレイラの前に、アイザックは不慣れな様子で跪いた。
「レイラ様、よければ手を」
アイザックが差し出した手に、レイラは貴族の礼儀としてそっと手を重ねる。するとアイザックはまたてへっと照れて笑った。
「こういうの、やったことなくて柄でもないんですが。がんばります」
ベルがブッと噴き出したので、二人が思わずベルを見るとベルが続けて続けてと口を押さえる。アイザックは不慣れ感を笑われていると察したが、安心を勝ち取るためにはやるべきこともある。
これは騎士の務めだ。