ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
ベルとアイザックが二人でクスクス笑いあっているのを見て、レイラは温かい気持ちになった。
レイラはアイザックに伝えてもらった気持ちが嬉しくて、今日一日の力を注いで言葉を放った。誠意には、誠意で応えたいと思ったから。
「アイザック、私は貴方を信用しますわ」
唐突なレイラの言葉をもらって、アイザックが屈託なく大輪の笑顔になる。レイラも釣られてにっこり笑顔になった。つもりだったが、ご尊顔は端麗な石像のままだった。
「レイラ様に言葉もらったの初めてで、すごく嬉しいです。俺、必ずレイラ様をお守りします」
「ずるいわ、アイザック!私だってまだ一回しかお声かけてもらったことがないのに!」
「ベル様、一緒ですね!」
(伝えて、伝わるって、とても嬉しいことね)
わちゃわちゃ騒ぎ始める二人を見て、レイラは伝える努力の尊さを胸に刻んだ。