ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
視線は合わないが手を引かれて、ドアへと向かうルーカスは背中で言った。
「レイラ、一緒に暮らそう」
(え、えぇえ!?)
終始無言の無表情ではあるが、よく見れば瞳孔かっぴらきのレイラだ。
(婚約破棄のお話はどこへ?)
疑問は残るが、レイラの脳内返事など秒で決まっている。
(喜んでルーカス様と暮らしたいですわ!!)
婚約破棄からいきなり同棲へと、ルーカスは主張を翻した。
「俺の隣にいてくれ」
身に余る僥倖に鼻血が出そう!っと思ったレイラだが、ますます真顔を決め込む。
救出劇から王城へのお招きとなだれ込んだレイラは、ここまで一切口を開いていない。
無表情過ぎる無口令嬢レイラを、ルーカスは王城へ連れ去った。