ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
レイラは会話の処理速度が遅いわけではないが、文生成速度は極端に鈍い。
頭の中だけで完成している言葉を外に発するのに異常な燃料が必要なのだ。
パーティなんかは最悪で、たくさんの人に失礼のないように挨拶、さらには雑談しなくてはいけない。レイラの立ち居振る舞いは何の問題もなく、無表情も公式の場では喜ばれるマナーである。
だが、挨拶に引き続き、雑談のフェーズに入ったとしたらもう大変。目も当てられないのだ。
レイラ様はどう思います?なんてどこぞのコミュ強令嬢が言い出したならば、無視、無視、無視の沈黙地獄の出来上がりである。
沈黙地獄生成令嬢であるレイラは、会話のペースについて行けず、その態度が失礼と取れらる。そんな態度はルーカスのパートナーとして、彼の名誉を下げてしまうことにも繋がる。