ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
レイラがウィリアムと名前を書いたところで、ベルが腕を組んで天を仰いでしまった。アイザックはベルの様子に首を傾げた。
「ウィリアム様って王太子でしょ?何かあるんですか?」
「アイザックは知らないだろうけど、ウィリアムお兄様って最高に性格悪いのよ……人が嫌がることをするのが大大だーい好きなのよ!」
「あーいますよね。そういう嫌がらせする人」
ベルは長兄の人が嫌がることをついついわざとやっちゃう性質にはうんざりしている。レイラが続きを書いた。
『ウィリアム様はお話好きで、たくさん話しかけてくださるのです。ですが、いつも答えられなくてルーカス様に気まずい思いをさせてしまいます』
「ルーカス様にフォローしてもらえばいいんじゃないですか?」
「ウィリアムお兄様がさせないのよ。どうせ『ルーカスは黙ってて。レイラ嬢、君に聞いてるんだよ?綺麗な口は仕事しないの?』とか嫌味言うのよ」
「うわあ、なかなかだね王太子」