ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─


レイラはまたコクンと頷くと、ルーカスの安堵した笑顔をもらった。


レイラはルーカスに手を引かれて中庭へとエスコートされていく。優しく導かれ、気遣われ、笑顔を向けてもらえる。文面で想いを伝えるレイラに、ルーカスは真摯に会話を持とうとしてくれる。


レイラはこの王城へ越してきてから、ますますルーカスを好きになってしまっていた。


口が開かないレイラに苛立ちを示すこともなく、もっと話せるようになれ!なんて変化を強要することもなく、生真面目に根気よく付き合ってくれる。


こんなに優しい人は他にいない。優しくエスコートされる手が熱くて、心臓が大きく胸打って苦しかった。


(婚約破棄保留中の身ですが、婚約者である間は精一杯、貴方様にふさわしくあるように努力いたしますわ)
< 139 / 268 >

この作品をシェア

pagetop