ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
夜にソファで並んで座って話していると、10分もたたないうちにルーカスの肩に頭を預けてくる。
初めて肩に頭を預けられた時は情けなく動揺してしまったが、今ではレイラの頭がずり落ちないようにそろそろと肩を抱いている。
男の欲望がじりじりと大きくなり図々しくなってくる。レイラの寝顔は心臓を握りつぶすほど流麗で、ルーカスはそんな寝顔をため息と共に眺める。
「疲れて、いるんだろうな」
何度医師の診察を受けさせても、疲れているのではと診断されるだけだ。こてんと寝てしまう以外に悪いところなどない。
だが、ルーカスにはレイラが突然寝落ちてしまうほどに疲れる出来事が思い当たらなかった。
交換日記にはベルとアイザックと仲良く過ごす様子しか綴られていない。
不審な点と言えば、レイラが毎日のように日記に零していたパーティへの不安が突然語られなくなったことくらいだ。ルーカスが無理しなくていいと伝えたから、不安は解消できたのだろうか。
ルーカスが仕事の間、レイラと日中を共に過ごしているはずのベルにもアイザックにもレイラに異常がないか聞いた。
だが、いつも通りだと返事をもらうだけだ。レイラを大事に想っている二人が異常を見逃すことはないだろう。
それとも、ベルとアイザックが協力して、隠しているレイラの秘密があるのだろうか。
例えば、他の男と会っているだとか。