ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
普通の人にはわからないだろうが、微々たる変化を感じ取る技術を磨いてきたルーカスにとってこの5㎜はめちゃくちゃわかりやすかった。
レイラの柔和と言っても過言ではない(過言である)笑顔をもらって、ドレス正装で普段より5,000倍美しい婚約者にルーカスは卒倒しそうだった。
ルーカスがふらつく足をなんとか地に立たせる。
二人を見守るアイザックは気が気でなく、ルーカスが倒れないように背を支えようかと思ったくらいだ。
ルーカスは息を飲み、レイラに一歩近づいて彼女を上から下までじっと観察した。一言の文句のつけようもなく美しい。女神が陳腐に見えるほどだ。
ルーカスが素直な想いを乗せて口を開いた瞬間、その想いは霧散した。
「う”づぐぢい」