ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
「レイラ様がお話されると聞いて、待ち侘びてました!いやあお美しい!お声すら宝石のようだ!」


大臣たちへの挨拶はルーカスが足早に終わらせたが、まだ若い公爵に捕まってレイラは頷き続けていた。頷き続ける人形になったような気さえしてくる。


挨拶をして、ルーカスの声が出ないことを伝え、聞き役に徹す。レイラはこの対応で切り抜けていた。


(でもそろそろ眠気が……)


レイラは一日に一文を生成するのが通常の体である。もう今日は何日分前借りで使っただろか。レイラは言葉を語ることに異常に燃料が必要な燃費の悪い体なのだ。


ベルとアイザックとの訓練を続ける毎日で、昼寝は必須、夜になると突然パタリと眠ってしまう症状が出ていた。


脳の燃料を使い過ぎると強制的な睡眠が襲ってくる。圧倒的な美しさと引き換えの不便な身体だ。


(うるさい、男だ)

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