ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
ルーカスは安易に二人の話を信じていたことを悔いた。ルーカスはウィリアムほど人を疑ったり、利用したりすることができない。堅物温情派だ。そこが魅力であり瑕である。正座させられたままのアイザックが語った。
「レイラ様が、ルーカス様の隣にいて恥ずかしくない淑女になりたいっていうので」
「俺の隣?」
「ベル様と協力して社交術改善訓練をしてたんですよ」
「そ、そうなのか?」
ルーカスの予想とは全く別の答えが返って来て、ルーカスは瞬きを忘れた。眉間に寄った海溝はすっかり平地だ。他の男と浮気どころか、ルーカスのためにレイラは変わる努力をしてくれたという。
ベルがツインテールをゆらゆらご機嫌に揺らして、今日のパーティをふり返る。
「今日のお姉様、輝いていらっしゃったわよね!大人気間違いなし!」
「ただ美しいだけじゃないレイラ様の人気は急上昇でしょうね」