ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
レイラの劇的な変貌を心から喜べない己の狭量さに、ルーカスは打ちのめされてだんまりし始めた。


レイラがルーカスを想ってしてくれた努力は、天に昇るほど嬉しい。


だが、頼ってもらえなかったのと他の男にレイラの多大なる魅力がバレることに凹む。


を繰り返している。


(自分のために変わってくれようとしたお姉様の愛なのに)

(ルーカス様も素直に喜べばいいのに)

((メンドクサ))


ベルとアイザックはしょんぼり肩を丸めるルーカスの背中に向かってヒソヒソ悪口を言いあった。メンドクサイ兄を置いて、ベルは自室へ帰っていった。


ベッドの傍らに座って、ずっとレイラの寝顔を眺めては頬に指先を優しく添わす主人の背後にアイザックが立った。


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