ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
「ルーカス様ってレイラ様に対して極度に不器用で、地味に重いじゃないですか。
今だってレイラ様が俺のために努力してくれて嬉しい!って素直に喜べばいいところなのに、嫉妬でグズグズ悩んで」
アイザックのコミュ強温情により、メンドクサイ、までは言わなかった。
「グズグズ……」
「危うい感じがあるんですよね。他の男に取られるくらいなら俺が殺す!とかなりそうな種類の男だと思います」
「お前の中の俺の歪みがすごいことはわかった。だが、俺はそんなことはしない。レイラが生きるなら何でもできる」
「ですよね。ルーカス様ってド真面目だから。言ってみただけです」
レイラが生き残って成功報酬が欲しいアイザックも頭を絞っている。突飛な案もまず出してみることが重要だ。
「でも実際、グズグズ嫉妬するくらいなら、早く告白したほうが良いですよ?」
「お前に言われなくとも……わかってる」
(わかってるなら、早くしろ!なーんて言わないけどね)
深入りしすぎないところで黙る。これがコミュ強の技術だ。
アイザックが寝ずに永遠にレイラの後ろに立ち続ければ死ぬことはないだろうが、さすがにできない。
「まあ、わかりやすく、きな臭いというか胡散臭いのはウィリアム様ですけどね」