ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
レイラの喉がヒュッと鳴るほど驚いた。瞳孔大きく開いたことにルーカスであれば気づくだろう。
「ルーカスにお手紙?おままごとみたいで可愛いね」
レイラが慌てて手紙を隠そうとするが、ウィリアムはすでに手紙に興味はなかった。もう見た。次は机の上に無防備に置かれていた交換日記をパラパラめくり始める。
「ルーカスの返事、少ないし下手過ぎて笑っちゃうね。公務文書じゃないんだから」
ルーカスと同じ深い紫色の瞳をしているのに、ウィリアムの瞳が細められるとレイラの背筋にゾクッと寒いものが通る。
人の手紙や日記を勝手に読んで笑うなんて失礼極まりない。だが、咎める声が出せるほどレイラは準備運動していなかった。
レイラが声を出して話すには
準備運動と、気合と、予定が必要だ。