ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
何千、何万と言われてきた「人形令嬢」の嘲り。
話せさえすればね、
少し話せるだけで完璧なのに、
もっと話す努力をしないと、
話すくらいなんでできないの?
あらゆる方面から責められ続けてきた。
レイラがどうあがいても越えられないお喋りの壁が、どこまでもレイラを苦しめる。
そんなレイラに、今まで一度も、話す努力をするように言わなかった。
ただ静かに側にいてくれた。
それがただ一人、ルーカスなのだ。
彼の隣がレイラにとってどれほど特別なものか、きっとウィリアムには言ってもわからない。
言えもしないのが、どんなに苦しいかだって、きっとわからない。