ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
はらりはらりと顔を歪めて泣く尊い彼女の頬にルーカスは熱い男の手を添わす。するとレイラが男の固い手の平に柔い頬をすり寄せた。
「ルーカス、さま……」
言葉少ないレイラの小さな小さな動きを見逃さない術を磨いてきたルーカスには、レイラの声一つ、動きのすべてからルーカスへの想いをくみ取ることができた。
彼女からの反応に湧く、たまらく愛しい衝動に任せて、ルーカスはレイラの顔に顔を寄せる。
「俺の妻になって欲しい」
ずっと泣きっぱなしのレイラが、さらに顔を歪めて子どものように泣きじゃくり始めてしまった。
「嫌だと言われても、もう妻にすると決めた。それくらい身勝手に、君を愛してる」
ぐちゃぐちゃに歪んだ顔でコクリとレイラが頷く。
彼女の涙が示すのは肯定だ。レイラの手がぎゅっとルーカスの服の裾を掴んでいる。
涙が止まらないレイラの頬を両手で包み込んだルーカスが、レイラの顔にゆっくりと顔を傾けていく。
レイラの青い瞳が閉じてルーカスを受け入れると示すと、迷いなく唇と唇が隙間なく重なった。