ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
(花嫁修業?!)
「礼儀作法や教養教育など今さら君にはもう必要ない。好きに過ごしてくれたらいい」
(花嫁?はな、え、花嫁?婚約破棄はどこへ?!)
大混乱のレイラは常時真顔でルーカスを睨みつけているように外からは見えるが、内心悶えているだけである。ルーカスも睨まれていると判断していて、レイラのご尊顔も見ることができない。
(全力で花嫁修行したいですわ!!)
(ものすごく睨まれているな。勝手に隣に暮らせなんて命令は、やはり怒らせてしまったか)
レイラはルーカスのお隣暮らしができるなんて嬉しくてたまらなかった。だが、ルーカスは浮かない顔で目も合わない。ルーカスは侍女たちに目配せして、人払いをした。
(いやしかし、彼女の安全のために今回は少々強引でも、今までやったことのない方法を取らざるを得ない)
二人きりになった部屋で、ルーカスはドアの前で散々固めた決意を見せる時がきた。胸を突き破りそうな鼓動がますます増える。
(もう、告白するしかない!)