ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
禁じ手の前借りに手を出そうとするレイラに、ルーカスは別のおねだりを展開させた。レイラの手をエスコートよりもずっと強い力で握る。
「小指を握ってくれないか?」
(小指?)
「疲れたときは人差し指。俺を愛してると思ったら、小指を」
(な!!なんて可愛い合図ですのぉお!それを提案してくれたルーカス様が一番お可愛らしいですわぁあ!)
レイラは嬉しさと喜びと感動で身体がぷるぷる震えるのを感じた。
ずっと耳を赤くしたまま、ルーカスはきちんとおねだりしてくれた。手を繋いだルーカスにもレイラの震えは伝わっているようで、どうした?と首を傾げている。
(今!今ですわ!今すっごく愛してますわ!)
レイラはルーカスと重ねていた手をもぞもぞ動かして、小指をきゅっと握った。
するとルーカスがパッと笑顔を咲かせる。
「ありがとう、俺も愛してる」
(あぁああ!もう小指を離せませんわ!)