ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─

文面でぐっさり釘を刺してきたルーカスの命令文に、公爵は冷や汗が噴き出た。常に真面目で周りに攻撃の意思などまるでなく、従順な第二王子と評判のルーカスである。


そんなルーカスからの端的な命令文。とても語尾が強い。

しっかり王族の印すら押されている。これは正式な命令文書だ。

公爵はすっかりレイラからの手紙に浮かれていたら、地上まで真っ逆さまに突き落とされた。


真顔のレイラの後ろで佇むルーカスの顔がさらに真顔で圧が強いのも、すごく怖かった。


あえて空気を読ませにきている。ルーカスは空気読めないくせに。


(さ、さすがウィリアム様の弟君。圧がキツ……文面で真面目に釘刺してくるの怖いッ!)


文面、が大事なところである。


後で言った言わないの水かけ論をさせない。あのとき、文書で命令したはずだ。という証拠になる。あわよくば、ワンチャンお茶でも!の芽すら発生させないつもりだ。


あと不愉快にさせるな、の有効範囲も非常に広いところが厄介である。悪気がなくてもそんなつもりなくても、彼を不愉快にさせたら厳罰なのだ。


(えーー王族の権力の使い方ここなのぉお??)
< 253 / 268 >

この作品をシェア

pagetop