ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
無言のお茶会は彼にとって苦痛以外の何物でもなく、レイラは嫌われていた。
しかし、それでも律儀なルーカスは毎月のお茶会に来てくれた。
「レイラ……変わりはないか」
定型句を述べて、息苦しそうにソワソワしては、何も語らず目もあわせず、帰って行く。
公爵令嬢のレイラと、第二王子。
立派に釣り合いの取れた親が定めた婚約者だ。
義務として付き合ってくれているとレイラにはわかっていた。
ルーカスに愛はないと、知っていた。
でもそれでもどうしても、レイラはルーカスが好きだった。