ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
ルーカスの歪んだ眉と下がる目尻が、レイラの死を想って苦渋していると如実に伝えてくれる。
(私の死に苦渋した貴方様は、なんて甘美なのでしょうか)
恋しい人がレイラの死を拒んでくれるの姿は、どこまでもレイラを嬉しがらせた。レイラはこんなに心打ち震え、胸ときめいたことはなかった。
「もう二度と、君を死なせたくない」
ルーカスがますます眉を下げて、目を潤ませて顔を歪ませる。
(これから婚約破棄をする私すら、見捨てられず。
婚約者の義務から、こんなに必死で守ろうとしてくださる)
レイラは縋るように抱きついてくるルーカスへの愛しさがあふれ出てしまう。
(貴方様はどこまで誠実なのですか)