ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
アイザックの提案で、公務を早めに終えたルーカスは夕方の王立図書館を張っていた。そろそろ犯人が次の手紙を持ってくる時期だというのだ。
レイラが机に向かってじっと本を読んでいる姿をルーカスは本棚の影から見守っている。
レイラを見守り続ける仕事に就きたいと切に願ってしまった。レイラの側に立っているのが仕事のアイザックが心底羨ましい。
(レイラは今日も美しいな)
「レイラ様はいつも美しいですね!ねぇ、ルーカス様?」
ルーカスが何年かけても口にできないことをアイザックは軽々軽薄に言ってのける。ルーカスはアイザックを睨みつけてイラッとした。コミュ強は意図せず人をイラつかせるので無視する。
「ルーカス様はお堅いなぁー思ってなくても可愛いって言ってあげたら女の子は無条件で喜びますよ?レイラ様なんか本当にお綺麗なんですから簡単でしょ?」
上司の無視をも気にしないところが驚異のコミュ強である。
ついでにタラシ疑惑発覚。
(思ってなくても?可愛いと言って「あげる」?全く理解できない)