ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
「遠くにお暮しだからなかなか会えないのだけれど」
(しかし、すごいですわ!その年で恋文を交わすなんて。なんて高等技術ですの……お教えしていただきたいわ)
焦れ焦れするだけでまるで進まないレイラとルーカスをとっくに飛び越して恋愛しているらしいベルに、レイラは感嘆していた。
「初めてお会いした時にね、挨拶の所作がとても綺麗で見惚れたって言ってくださって」
ベルが目を輝かせて語る恋物語に、綺麗過ぎる人形顔のレイラは話に聞き入った。
「それから毎週手紙を送ってくださって、毎月贈り物もくださるのよ!今月はこのリボンを頂いたの!」
ベルが高く二つくくりしている髪に、真っ赤なリボンが飾られていた。ベルの黒髪に主張の強い赤は似合っている。
きゅんきゅん頬を紅潮させて乙女の顔をするベルはとても可愛い。レイラはベルが可愛くて思わず撫でてしまった。
するとベルは身体を捩ってくすぐったそうに笑う。
「リカルド様が私のことをどう思ってるかわからないけど、私が何を考えてるかはいっぱい伝えるわ!
だってまず伝えなきゃ、何も伝わらないものね!」
(あまりにまっすぐで眩しいですわぁ!)