ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
乙女の直線恋愛道にレイラはぶっ刺されて高まっていた。レイラは恥ずかしがって黙っているだけで、ルーカスに何も伝えようとしていないと教えられてしまった。
ベルはレイラと仲良くなりたくて、やたらとエグみの強い手紙ではあったが、まず行動を起こした。
その行動力と勇気はレイラも見習わなくてはいけないところだ。一生懸命行動する眩しさにレイラは胸打たれた。
「リカルド様ってね、少しお姉様に似ているのよ?」
(私に似ているとは無表情ってことかしら?)
「だから、お姉様とも絶対に仲良くなりたかったの」
ベルはレイラから返事がなくとも話し続け、まるで気にしない。黙っていても顔が動かなくてもレイラが不機嫌でないことを空気で察することができる。
兄のルーカスよりよほど意思疎通術の使い手である。だが、ベルよりもさらに上行く意思疎通術の達人であるアイザックから見ると、今のベルの話は心配過ぎた。
(レイラ様に送っていたようなあのエグみの強い手紙を恋愛相手に送り続けているとしたら、関係破綻しそうだけど大丈夫なのかな?)