ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─
「お姉様!寝る前にトランプをいたしましょう!」


レイラはワクワクを青い瞳に色濃く映して寝るまでの時間をベルと遊んだ。今までルーカスと過ごしていた寝る前のソファ沈黙時間を、ベルが侵食して乗っ取ってしまった。


「お姉様は完璧なポーカーフェイスでいらっしゃるから、全く読めませんわ!私こんなにお強い方と戦ったのは初めてです!」


あの日から、ベルは朝から晩までレイラにくっついてキャッキャはしゃいでいた。


レイラもベルが可愛くて可愛くて毎日うっとり真顔で過ごしている。レイラに迫っていた気持ち悪い手紙の主に害がないことがわかって安心したのも束の間。


あまりにベルがのさばるので、ルーカスは憤っていた。ハッキリ言って邪魔だ。


「ベル、お前はもう寝る時間だ。部屋に帰りなさい」

「えぇ!お兄様がお部屋に帰る時間でなくって?私、今日はレイラ様と一緒に、一緒に寝!ね、ねた!」


ベルが興奮してハァハァ息を荒げて一緒に寝たいと最後まで言い切る前に、ルーカスがアイザックに目配せして親指でドアをさす。


「ベル様!俺もう上がりなんで、部屋まで送りますよ!ほら!護衛騎士アイザックと一緒なら歩かなくていい抱っこ付き!」

< 97 / 268 >

この作品をシェア

pagetop