恋は千年、愛は万年。
「アキさん、状況を説明して下さい」
苛立ちを抑えきれないソウ君が早口に捲し立てた。
『えー、めんど「早く」』
声のトーンは静かなのに、目力が凄まじかった。
ソウ君が切れた!怖ぁあ!
「紅王さ…アキ様は此処でお仕事をしてたんどす」
「仕事?」
あ、待って、嫌な予感しかしない。
口を塞ごうとしたが、時すでに遅し。
「えぇ、紅王様はここ一番の花魁でした!!」
全員の耳に入るほど大きな声が響いた。
花魁、という言葉で空気が凍りつく。
それはもう、真冬のように。
皆表情死んでるんだけどぉお!?
ねぇ、引いてるの?!驚いてるの?!
近藤さんは目を見開いて固まっていて
トシくんは、衝撃でか魂が抜けている。
さ、最悪の展開…。
僕の顔は真っ青を通り越して真っ白だった。