恋は千年、愛は万年。
「せ、り、ざ、わ、さんからの呼び出しです」
芹沢さんの部分だけ強調しないで。
今一番聞きたくないから。
「早く行きますよ」
『わぁ!』
気持ち悪いほどきれいに微笑んだ新見は、僕のことを横抱きにした。
ー思考停止中ー
ハッ!
頭が追いつかなかったらしい。
待て待て、僕男なんですけどぉ!?
男色なのか、コイツ。
そんな趣味がないことを願いたいけど、可能性が高そうで怖いガクガク。
僕としては、好きでもない、むしろ嫌ってる男に触られるのとか無理過ぎる。
ゾワゾワする、気色悪いぃ!
『触るな、降ろせぇ!!』
暴れるけど、小姓の僕のじゃ大した力は出せない。
くそ、この偽物紳士め。
いつかその化けの皮を剥がしてやるからな。
心の声がバレたのか新見は、笑顔を消した。
「黙って下さい、口づけしますよ?」
一瞬で戻ったけど。
本気でやりかねない脅しに腸が煮えくり返る。
全くの鬼畜変態野郎だ。
ふざけんな、コイツ…!!
『………(怒)』
睨みつけながらも押し黙ったら、新見は「偉いですね」と心底腹が立つ煽りを笑顔で言ってきた。
ムカつきすぎてどうにかなりそう。
顔面殴りたい、そして再起不能になるまでボコボコにしたいぃ!
そして、芹沢さんの元へ連れて行かれた。