【電子書籍化】最初で最後の一夜だったのに、狼公爵様の一途な愛に蕩かされました
3章 番の愛と呪い
翌日は、午後から二人で出かける予定だった。
ルイスが引っ越してきてから初めての、のんびりと時間のとれるデートだ。
午前はゆっくりと休み、昼頃からはランチを兼ねて街へ。
……のはず、だったのだが。
「グレン様。お客様がいらしております」
「……は?」
出かけるために身だしなみを整えていたグレンの元に、執事がやってくる。
予想外の言葉に、思わず上品さのない返しをしてしまった。
「客が来る予定はなかったはずだよな。これからルイスとデートなんだ。アポなしなら追い返してくれないか」
「それが……。いらしたのは、オールステット家のカリーナ様なのです」
「カリーナが? ……なら、流石に無視するわけにはいかないか」
グレンは、乱暴に頭をがしがしとかきながら、溜息をつく。
カリーナ・オールステットは、公爵家のご令嬢だ。
このセリティエ王国には、四大公爵家と呼ばれる名家があり、そこに数えられるのが、アルバーン家とオールステット家。
この国は、大きく分けて5つの地域に分けられている。
王都のある中央。それから、東方、西方、南方、北方。
中央は国王が、西方はアルバーン家、東方はオールステット家が取りしきっている。
オールステット家は、アルバーン公爵家と同格の家柄なのである。
そんな家のご令嬢であるカリーナが、約束を取り付けることもなく、急にやってきた。
互いの領地は王都を挟んで反対にあり、隣接もしていない。
だから、ここまでやってくるだけでも、それなりの時間がかかるはずだ。
ただ遊びにきているだけだとは、思えなかった。
きっと、オールステット家の娘直々に、突然やってくるだけの理由があるのだろう。
そうとったグレンは、渋々ではあったが、カリーナに会うことを了承した。
ルイスが引っ越してきてから初めての、のんびりと時間のとれるデートだ。
午前はゆっくりと休み、昼頃からはランチを兼ねて街へ。
……のはず、だったのだが。
「グレン様。お客様がいらしております」
「……は?」
出かけるために身だしなみを整えていたグレンの元に、執事がやってくる。
予想外の言葉に、思わず上品さのない返しをしてしまった。
「客が来る予定はなかったはずだよな。これからルイスとデートなんだ。アポなしなら追い返してくれないか」
「それが……。いらしたのは、オールステット家のカリーナ様なのです」
「カリーナが? ……なら、流石に無視するわけにはいかないか」
グレンは、乱暴に頭をがしがしとかきながら、溜息をつく。
カリーナ・オールステットは、公爵家のご令嬢だ。
このセリティエ王国には、四大公爵家と呼ばれる名家があり、そこに数えられるのが、アルバーン家とオールステット家。
この国は、大きく分けて5つの地域に分けられている。
王都のある中央。それから、東方、西方、南方、北方。
中央は国王が、西方はアルバーン家、東方はオールステット家が取りしきっている。
オールステット家は、アルバーン公爵家と同格の家柄なのである。
そんな家のご令嬢であるカリーナが、約束を取り付けることもなく、急にやってきた。
互いの領地は王都を挟んで反対にあり、隣接もしていない。
だから、ここまでやってくるだけでも、それなりの時間がかかるはずだ。
ただ遊びにきているだけだとは、思えなかった。
きっと、オールステット家の娘直々に、突然やってくるだけの理由があるのだろう。
そうとったグレンは、渋々ではあったが、カリーナに会うことを了承した。