麻衣ロード、そのイカレた軌跡⑧/発熱の果実たち、迷宮へ…!
龍虎、第2章へ…/その12
ケイコ
その日の夜…
「よう、ケイちゃん。忙しいところすまんね」
「いえ、よろしくお願いします」
「まあ、乗んなよ」
「はい。では、失礼します…」
「ああ、車ん中だけど、紹介しよう。西咲学院の先輩で、私の番格を後見してくれてる五條先輩だよ。先輩、この子が今話題の横田競子ですよ」
「やあ、横田さん、初めまして。五條です。今日は送迎の運転手だ。よろしく…」
「はじめまして、横田です。今日はお世話になります」
夜6時ちょっと前に家の近くまで迎えに来てもらって、私は荒子さんと先輩の車でベッツに向かった
...
「じゃあ、7時半前にはここに戻ってる」
「先輩、すんません。よろしくお願いします」
着いた…、ここがベッツか
「あのう…、荒子さん。ひょっとして、今日は誰か立ち合い人とかがいらっしゃるんですかね?」
「うん、まあな…。とにかく中入ればわかる」
松葉つえ姿の荒子さんは、なんともさわやかな笑みを浮かべてそう言ってね…
「はい…」
とにかく、今夜は二人きりではなさそうだ
だとすると、一体誰なんだろう、立ち合う人って…
...
「さあ、行くぞ」
「はい…」
松葉杖をついた荒子さんを先導して私は店のドアを開け、荒子さんを先に招き入れた
「こんちわー」
荒子さんの大きな声が店の奥に向かって響いた
すると奥からから女の人の声が帰ってきた
「荒子か…?おお、よく来たね。さあ、中どうぞ…」
「奥さん、お久しぶりです」
「いやあ、なんか大変だったね、今回は。足、大丈夫か?」
「ええ、来週にはギブス外せますから。…ああ、この子、横田競子です。ケイちゃん、こちら、黒原吹子さんだ」
うわ…、いきなり黒原未亡人が登場か…
ケイコ
その日の夜…
「よう、ケイちゃん。忙しいところすまんね」
「いえ、よろしくお願いします」
「まあ、乗んなよ」
「はい。では、失礼します…」
「ああ、車ん中だけど、紹介しよう。西咲学院の先輩で、私の番格を後見してくれてる五條先輩だよ。先輩、この子が今話題の横田競子ですよ」
「やあ、横田さん、初めまして。五條です。今日は送迎の運転手だ。よろしく…」
「はじめまして、横田です。今日はお世話になります」
夜6時ちょっと前に家の近くまで迎えに来てもらって、私は荒子さんと先輩の車でベッツに向かった
...
「じゃあ、7時半前にはここに戻ってる」
「先輩、すんません。よろしくお願いします」
着いた…、ここがベッツか
「あのう…、荒子さん。ひょっとして、今日は誰か立ち合い人とかがいらっしゃるんですかね?」
「うん、まあな…。とにかく中入ればわかる」
松葉つえ姿の荒子さんは、なんともさわやかな笑みを浮かべてそう言ってね…
「はい…」
とにかく、今夜は二人きりではなさそうだ
だとすると、一体誰なんだろう、立ち合う人って…
...
「さあ、行くぞ」
「はい…」
松葉杖をついた荒子さんを先導して私は店のドアを開け、荒子さんを先に招き入れた
「こんちわー」
荒子さんの大きな声が店の奥に向かって響いた
すると奥からから女の人の声が帰ってきた
「荒子か…?おお、よく来たね。さあ、中どうぞ…」
「奥さん、お久しぶりです」
「いやあ、なんか大変だったね、今回は。足、大丈夫か?」
「ええ、来週にはギブス外せますから。…ああ、この子、横田競子です。ケイちゃん、こちら、黒原吹子さんだ」
うわ…、いきなり黒原未亡人が登場か…