麻衣ロード、そのイカレた軌跡⑧/発熱の果実たち、迷宮へ…!
ネオフレーム/その2
ケイコ
「…この子はこの春高校に上がった1年坊で、南玉にはついこの間加わったばかりの新入りです。でもですよ…。先日の火の玉川原では、現実として南玉を壊滅から救ってくれたし、それ以前にも墨東会の砂垣に頭を下げさせたことで、南玉の危機を回避させた実績があります。何より、私もよく承知していることですが、あの紅子さんが以前からケイちゃんを高く評価していました」
ここで私に向かった荒子さん、笑顔を見せた
失礼ながら、変なスマイルだったかな…(苦笑)
...
「…まして、これからは”普通”の女子中高生とフラットで接していく必要性が欠かせません。この役を、真の意味で全うできるのはこの子しかいないと思うんっすがね…」
こんな間近かでダイレクトにこうまで言われると、なんとも気恥ずかしい限りだよ(苦笑)
「うん、適任だろうよ、この子なら。1年の集団を横田さんが仕切って、それを2年の幹部が見守ってあげれば何も問題はないさ」
「私もグッドアイディアだと思うわ」
ありゃあ…、もう”決まり”だわ、これ…
...
そして次は走りの部隊ってことになったんだけど…
「それで、走りの方のメンツはどうすんだい?」
吹子さんはここでもダイレクトだった
「はあ…、今回でレッドドッグスが丸ごと抜けたんで、本来ならバイク乗れる子を全部を持っていって、当面繕い、同時に外部から順次迎え入れるってのが無難なんでしょうが、ここはあえて、安易なメンツで埋め合わせはしたくないんです。何と言ったって、今回のようにコトが勃発となれば、どうしてもどこともやり合える実戦部隊が不可欠です。ですから、走りの部隊はバイクの腕、ケンカの腕を最優先して別枠で再構築する。で…、現有1年のメンバーは全員各校側に配属するつもりです」
「じゃあ、走りのセクションは、当面ゼロってこと?」
「そっちの方はまず恵川いづみを総括に置く他は、メンバーゼロでスタートさせます。ただ、実戦部隊の力量を持った候補は考えています」
「荒子…、それってもしかして…、アレか!」
黒原さんがタバコを咥えながら、ニヤリと笑ったわ
どうやら察しがついたようだよ
「吹子さん、見当がついてるんですか?」
波沢さんは、隣に座ってる黒原さんを覗き込むように尋ねた
「ふふ…、荒子は骨折り仲間を戻すつもりのようだよ。違うか?荒子‥」
「いえ。おっしゃる通りです。ただし、これは本郷から懇願されたことです。それと、レッドドッグスも一緒にってことです」
「えー?ちょっと…、合田さん、いくら何でもそれって、いいの、あなた…」
湘南のリーダー、波沢さんは、さすがに戸惑っている様子だった…
ケイコ
「…この子はこの春高校に上がった1年坊で、南玉にはついこの間加わったばかりの新入りです。でもですよ…。先日の火の玉川原では、現実として南玉を壊滅から救ってくれたし、それ以前にも墨東会の砂垣に頭を下げさせたことで、南玉の危機を回避させた実績があります。何より、私もよく承知していることですが、あの紅子さんが以前からケイちゃんを高く評価していました」
ここで私に向かった荒子さん、笑顔を見せた
失礼ながら、変なスマイルだったかな…(苦笑)
...
「…まして、これからは”普通”の女子中高生とフラットで接していく必要性が欠かせません。この役を、真の意味で全うできるのはこの子しかいないと思うんっすがね…」
こんな間近かでダイレクトにこうまで言われると、なんとも気恥ずかしい限りだよ(苦笑)
「うん、適任だろうよ、この子なら。1年の集団を横田さんが仕切って、それを2年の幹部が見守ってあげれば何も問題はないさ」
「私もグッドアイディアだと思うわ」
ありゃあ…、もう”決まり”だわ、これ…
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そして次は走りの部隊ってことになったんだけど…
「それで、走りの方のメンツはどうすんだい?」
吹子さんはここでもダイレクトだった
「はあ…、今回でレッドドッグスが丸ごと抜けたんで、本来ならバイク乗れる子を全部を持っていって、当面繕い、同時に外部から順次迎え入れるってのが無難なんでしょうが、ここはあえて、安易なメンツで埋め合わせはしたくないんです。何と言ったって、今回のようにコトが勃発となれば、どうしてもどこともやり合える実戦部隊が不可欠です。ですから、走りの部隊はバイクの腕、ケンカの腕を最優先して別枠で再構築する。で…、現有1年のメンバーは全員各校側に配属するつもりです」
「じゃあ、走りのセクションは、当面ゼロってこと?」
「そっちの方はまず恵川いづみを総括に置く他は、メンバーゼロでスタートさせます。ただ、実戦部隊の力量を持った候補は考えています」
「荒子…、それってもしかして…、アレか!」
黒原さんがタバコを咥えながら、ニヤリと笑ったわ
どうやら察しがついたようだよ
「吹子さん、見当がついてるんですか?」
波沢さんは、隣に座ってる黒原さんを覗き込むように尋ねた
「ふふ…、荒子は骨折り仲間を戻すつもりのようだよ。違うか?荒子‥」
「いえ。おっしゃる通りです。ただし、これは本郷から懇願されたことです。それと、レッドドッグスも一緒にってことです」
「えー?ちょっと…、合田さん、いくら何でもそれって、いいの、あなた…」
湘南のリーダー、波沢さんは、さすがに戸惑っている様子だった…