麻衣ロード、そのイカレた軌跡⑧/発熱の果実たち、迷宮へ…！

ネオフレーム/その４
ケイコ


結局、今日設けたベッツでの場は、荒子さんが今後押し進める方針を黒原さんと波沢さんの二人に、理解、賛同してもらうことが目的だったようだ

この二人のお墨付きを得るということは、我々都県境の女性勢力の後見役と県外協力勢力双方から、この都県境におけるフレーム全体の再編成は南玉再建を軸とする新荒子路線に沿った方向性が承認されたこととイコールだよ

要は、今後数の上では都県境でマジョリティーを得ることになるであろうキャビネット勢力も、南玉連合が導く方針に従わざるを得ないことになる

実際、黒原さんはキャビネット体制の元締め格である岩本真樹子と本郷麻衣を呼び出し、今回の度を越えた行動を叱責した上で、今後南玉連合がとる方針を妨害するような行為には、しっかり釘をさしてくれるようだしね

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「…よし荒子、分かった。まず南玉のみんなには私と波沢丈子が荒子の方針を全面支持したと告げて、あんたの思い通り決めちゃえ。そんで、オポジション勢力には私から南玉が進む道を阻止しないよう、私が直接申し渡すからさ。今回の騒動でのフレーム再編はアンタが思い描く通り推進しろ」

黒原さんはベッツでキッパリと断言してくれたよ

それにしても、ここ都県境の大姉御である今日の黒原さんは凄く意欲的だった気がしたかな

ここまでこの人がって…

で…、その理由みたいなものは、話の最後にチラッと匂わせていたよ

たぶん、荒子さんと私にあえて伝えるような物言いで…

それは、私が相馬会長と会ったってことが話題になった時だった

その時には湘南の波沢さんは既に帰った後だったので、３人だったんだけど…