竜王の一途な溺愛~私が前世で孵した卵は竜王の卵でした!?~
に言った。
 エリスティナの墓前で、空虚のように生きた70年分の怒りが帰ってくる。
 許しを求めたのはクリスだって同じだ。

 何度も、何度も、自分を身代わりにしてエリスティナを助けてくれと願った。
 それを、自分が当事者になって許してほしいというのは、あまりにも勝手だ。

「……わかっている」

 リーハは、そう言って、カヤをそばに横たわらせた。
 そうして、肉の見える頭を固い石の床にこすりつけた。

「わかっている、わかっているんだ……私が間違っていた。私がカヤの願いを聞いたのは、間違いだったとわかっている……。エリスティナ・ハーバルを殺したことが、どれだけ罪深いことだったか、もう、理解している。カヤにも、同じ罪があることを」

 燃えて、治って、また、燃えて。
 肉の焦げた臭いが鼻をつく。
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