竜王の一途な溺愛~私が前世で孵した卵は竜王の卵でした!?~

「いやいや、嬉しいねえ。まさか竜王の番様の手料理をごちそうになれるなんて」
「本当に。ええ、でも、私どももご一緒でよかったのですか?」
「もちろん。ダーナにはいつもお世話になっているもの。……ちょっと、質素でもうしわけないのだけれど」
「いえいえ。懐かしいですわ。我が家でも、今でこそミルクが簡単に手に入りますけれど、20年前……私がまだ成人する前は、豆でシチューを作っておりました。母の味を思い出して懐かしくなります」
「それならよかったわ」

 エリナが微笑むと、ダーナも嬉しそうに笑み返してくれる。
 本心から言っているのだろう。エリナの作ったシチューを見るダーナの目はきらきらと子供のように輝いていた。
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