竜王の一途な溺愛~私が前世で孵した卵は竜王の卵でした!?~

 クリスの、緑色をしたアーモンド形の目が驚きに見開かれる。
 エリナはその背に手を回して、縋り付くようにして抱き着いた。

「クリス、クリス、クリス……!」
「エリー、僕のことが……?」
「クリス、ずっと、私、わからなくてごめんなさい、ずっとあなたは死んだと思っていたの、もう会えないと思っていたの、ずっと、会いたくて、でも、あなた、ねえ」

 顔を上げる。クリスの目を視線がまじりあう。生きている目、あの子と同じ色をした、クリスの、クーの、大好きな、慕わしい目。

「生きていてくれて、ありがとう」
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