竜王の一途な溺愛~私が前世で孵した卵は竜王の卵でした!?~
「クリス!?」
「いい子、ですか?僕のことをそういう目で見られない?僕がクリスだったから。あなたの養い子だったとわかったから」
「そ、そういうわけでは、そういうわけではないの」
エリナは、むっと口を引き結んだクリスに手を振って弁明した。
「私にとっては、いつだってあなたはクリスなんだもの。かわいいと思ってしまうのは仕方ないわ」
「それは……」
「でもね、クリス」
エリナは笑った。
ああ、と思った。ずっとくすぶるように、胸の内で焦げ付くような感情の答え――それが、今、やっと形を成した。